第333話
《人生の折り返し駅
そして始発駅》
2013年5月31 日
332話の続きがこれ、意味わかります?
具体的にもう一つ付け加えると
それは終着駅。
う~ん、終着なんていうと
何か寂しい気もするけど
でも、そこにステキな何かが待っていたら
どうでしょう?
そして新しい何かが始まるとしたら。
6月15日の土曜日
お昼の列車に乗って一人の男性が
新十津川駅にやってきます。
まだ19歳の彼にとってそこは
独身生活の終着駅。
そうなんです、ジューン・ブラインド
新十津川駅のホームには
やはり19歳のかわいい花嫁が待っているんです。
純白のウェディングドレス
いっぱいに咲き誇った花に囲まれ
今か今かと列車の到着を待っているんです。
その日は新十津川駅で結婚式
牧師さんの前で愛の誓いを
そして新たな二人の人生をと
折り返し列車
新十津川駅12時57分発
その始発列車に乗って出発します。
花嫁は昨年入社の病院スタッフ
先輩たちの信頼も厚く
患者さんたちの人気者。
妹が、娘が、孫が嫁いでいく気分なのです。
だから当日は病院で花嫁姿に着替え
病棟を巡りみんなに挨拶してからの出発です。
どんなステキな結婚式になるのか
心配は天候のみ。
「嵐の中の門出もそれはそれで良いんだよ」
百歳を超えた患者さんからのお祝いの言葉でした。
第332話
《花飾りは6月5日 農業高校といしょに》
2013年5月28日
病院周り駅周辺の花飾り
花植えは6月5日と決まりました。
例年の通り
新十津川農業高校2年生と
空知中央病院スタッフが協力して約5000本
その後日も続けて当院スタッフだけで
約3000~5000本を植える事になっています。
「最初から一緒に全部植えれば良いじゃない」
って言われそうだけど
農業高校はここだけでなく
町全体に花苗を供給し
また地元の人達に協力してその花植えもしているから
当院用には5000本が限界なんです。
そうなんです。
学園通りや他の地区の歩道の花々は
農業高校で育てた苗
植えたのも農業高校なんです。
新十津川町を訪れる旅の人達
ぜひ、それら花々を鑑賞しながら
町を巡ってください。
そうだ、花を追加で植えるのは
例年だと3000余りなのに
~5000なんてあいまいな数字なのは
もう一つ大きな理由が。
それは新十津川駅周辺を
6月中ごろまでには完全に花で飾っておきたいからです。
植える時、小さくてまだ花数も少ない苗でも
1ケ月もすると結構豪華になってきます。
しかしそれではちょっと遅すぎるんです。
6月15日の土曜日にはいっぱいに咲いていて
駅周辺を豪華に華やかに欲しいんです。
何でって?
ふふ~ん、その理由は次回にね。
ほんと、これステキなビッグニュースなんだから。
第331話
《子供たち 春の小旅行!! 良い女?》
2013年5月25日
これ最新ホットニュース
というより現在進行形。
新十津川駅で行われている子供たちの歓送迎
いま、病院の窓から実況中継です。
「でも今日ギャラリー多くない?」
そんな声も。
そうなんです、今日は子供たち恒例の
学園都市線(札沼線)に乗っての小旅行も。
昨年夏から始まって
秋そして今回の春と3度目です。
ただ昨日の情報だと
カゼで休みの子供たちが多く
延期も考えたとか。
かといって来週の土曜日だと6月1日
これだともう夏
春の小旅行って呼べないものね。
そんなこんなでやっぱり25日決行と。
卒園のお姉ちゃんも一緒に11名
お見送りの保護者や着ぐるみのスタッフたち
それに外来の患者さんたち
いえいえ、病院の窓からは医師や技師の人たち他
ある患者さんなんか
子供たちの練習の太鼓の音が聞こえだしたころから
もうソワソワ。
「待ってると中々始まらないものなんだね」
って首を長く。
天気も良く、気温もほど良く、さわやかな風
それにサクラも満開だしチューリップも咲いて
「やっぱりみんな晴れ女、良い女」
最後はそう締めくくりました。
これで良いんですよね、先輩?……
第330話
《ポニー牧場 6月8日だよ~!!》
2013年5月23日
その名は「のびのび牧場」
そう、保育所と同じ名前です。
その「のびのび牧場」の開設日が決まりました。
本当は5月を予定してたのだけど
天候不順でまだ寒く、やっと
「そろそろかな?」
と思え始めた頃には
ポニーオーナーの田植え時期、今度は
「そうか、しかたがないものな……」
って一度延期、そして今日
6月8日頃ならと決まりました。
「じゃあ、何か記念イベントをしなくっちゃ」
これは「明日も楽しみに委員会」が
あれこれ企画を練っています。
当初、歓迎音楽演奏なんても考えたのだけど
「着いた早々だから
ポニーが驚いてもいけないし」
と、鳴り物は禁止
「じゃあ、踊りだけ?」
なんて、今のところ
中々良い知恵が出てこないんだけど
「それまでには何とかなるんじゃ?」
いつもの感じでみんなお互いの顔を。
そうだ、それに合わせてちょっとお知らせ。
6月8日の一番列車の歓送迎は
昼の列車(12時35分着)に変更だからね!
これ、また近くなったらお知らせします。
ポニーのいる終着駅
北海道のステキな初夏
梅雨もないし、みんな来てね!!~
第329話
《サクラがやっと咲いてきたよ~!》
2013年5月21日
関東以西の人が聞いたら
「いまからサクラ!?」
って驚くだろうね。
でもホント
やっとサクラが開花なの。
新十津川駅そば
ポニー牧場にあるサクラが
そして病院の北側庭
学園都市線(札沼線)近くにあるサクラも
チラホラと色づいて。
同じ種類だからどちらも咲くのは同時
ちょっと小ぶりな花びらだけど
どちらも淡いピンクのステキな花なんです。
患者さんたちも窓から観ながら笑み満面
そして早く散歩に行きたいって
もうソワソワ状態。
誰かが
「やっと私たちに
お似合いの季節になってきたわね」
って言ってたけど
フムフム
みんな納得顔でうなずいてました。
もちろん私だって。
いえ、艶やかとか美しいとか言うんじゃなくて
明るいって事。
えっ? ちがう?
最初の意味の方が合ってる?
て……先輩がおっしゃって
これ、私には判断できないんですけど……
第328話
《今日はちょっと暑いよ》
2013年5月18日
さっきから空が晴れてきて
ちょっと暑いくらいな感じ。
でも、東京から入院してきたばかりの患者さんが
「昨夜は寒かった」
って。
それを聞いた他の患者さん
「えっ!?」
って驚いてたけど
東京はもう夏日だっていうから
気温18度位だと寒く感じるのかも。
それにここは零下15度が当たり前の所
だから私たちの体が
寒さに慣れているというか
強くなっているのかもねって。
そんな会話で朝が始まったんだけど
窓の外からは小気味の良い太鼓の音
そうでした
今日は子供たちの
新十津川駅での歓送迎踊り
患者さんたちがもう廊下の窓の所から
楽しそうに観てました。
私もちょっとだけのぞいてみたんだけど
参加人数は少なかったものの
相変わらず子供たちはパワフル。
駅ホーム斜面の一部が黄色く見えたのは
スイセンの花
チューリップのつぼみも大きくなってきたから
来週にはもっと華やかににぎやかに
患者さんたちも外の散歩が多くなってきます。
う~ん、やっぱり春だ!!
第327話
《サクラの開花が……》
2013年5月15日
これ、あったというのではなく
遅れてるって
それも12日間と大幅に。
実際に開花があったのは札幌市
一昨日の事です。
サクラは開花の日から1週間目あたりで
満開にと聞くから
とすると札幌市では20日頃と。
では新十津川や学園都市線
たぶん医療大学前駅よりこちらは札沼線?は
いつが見頃かと予想すると
その週末、たぶん25、26日かなって。
そうです、新十津川町へ
札沼線を利用する旅の人達
その前後が最高の日になるんじゃないかって。
それはサクラだけじゃなく
淡い赤や黄色
新緑の萌黄色に染まる山々
そんな中に純白のコブシの花が
勿論エゾヤマザクラの鮮やかなピンク色
もしかして石狩平野は
もう田植えの終わった所も
そこをコトコト列車に揺られ
のんびりと車窓を眺めながら
どう? これ想像するだけで
心の中から、ふつふつ
わくわくしてくるでしょう?
ホント、とてもステキなんだからね。
これからが本番
最高の季節になってくるかなね~!!
第326話
《東北の被災地は今……》
2013年5月13日
この日記を初めてすぐの頃
大きな地震がありました。
ゆっくりではあるけど建物がかなり揺れました。
その揺れ方、その時間の長さから
「これはとても大きい地震。でも少し離れた場所」
とみんな感じました。だからその揺れの間
「どこで?」
不安に顔を見合わせました。
それが未曾有の被害をもたらした
東北太平洋沖地震でした。
時をおかず厚労省関連のジャドマックから
医療チーム派遣の要請がありました。
空知中央病院でも
「何かできる事は?」
と、医師2名、薬剤師、看護師、事務職を
救急車ともに派遣しました。
そのジャドマックの活動は1年で終了しましたが
当院ではそれ以降も独自に医療チームを派遣
被害者の人たちのケアを続けています。
今年は連休前半
00医師を中心として4月26日からの活動でした。
先日、その報告会があったのですが
「今年は皆明るかった、元気を取り戻してきていた」
との話でした。
「いつまでも過去を嘆いていてもだめ。
前に進まなければ」
と、どこの避難所でもそんな空気に満ち溢れていたと。
それを聞いていた患者さん
「自分たちだって」
「人生の終わりにこんな入院になんてなったけど
嘆いていたってしかたがないんだから」と。
その笑顔、私達も大きな勇気をもらいました。
第325話
《連休も終わって……誕生日だよ!!》
2013年5月10日
そう、皆ちょっとくたびれ気味
続けての休日だったのに?
でも、だからこそ
「何かしなくちゃ」
って、余計な出費を。
もちろん病院は休みなし24時間体制
だから誰かが出勤してるのだけど
連休前半か後半に分けての連続休暇は可能だから
旅行したり買物に札幌へ出たり
人それぞれ何かに散財。
我が家は祖父も一緒に温泉でした!!
本当はこの時期から忙しくなって
例年旅行は秋なんだけど
今年は寒くってまだ待機状態だったから。
というような会話があちこちで聞かれる中
うかない顔のスタッフも。
「あれ、寂しい休日だったの?」
と聞くとそうではなく
連休明けが「誕生日」だと。
「じゃあ、おめでたいじゃない!!」
って周りの皆もワイワイガヤガヤ。
しかしそれが聞いてみるとなるほどと。
つまり、連休で散財したものだから
誕生日がいつもおざなりになって
要するに手抜きの誕生日会であったり
手抜きのプレゼント
これが子供のころからずっとだって。
それを聞いていた00さん
さも納得したように
「私もお正月が誕生日だから
お正月のお祝いと一緒になっちゃって
何か、いつも損した気分」
そうか、生まれた日によってそんな事も
今日はみんな納得の顔でした。
第324話
《伝説は続く 永遠に……》
2013年5月7日
一昨日本当は別の事を書いていたんだけど
階下の居間からはテレビの音
それに何か異様な雰囲気を感じて
そっとドアを開けてみたら
父や祖父が涙ぐんでいて
それに母まで目頭を……
ホント、最初は
「えっ、何があったの!?」
って私。でそれが何かと言うと
皆さんももうご存知
長嶋茂雄さんと松井秀喜さんの国民栄誉賞の
東京ドーム受賞セレモニーでした!
重ねての既報どおり(第52、207話など)
父は高倉健さんの大ファンだけど
長嶋さんの大大ファンでもあるんです。
ただこれらは
実のところ祖父から遺伝したというか
受け継いだもので
元々は長嶋さんと年齢も近い祖父から始まったもの。
祖父にとって長嶋さんは神。
だから父は幼いころから
選手長嶋さんの野球中継を観て育っているから
祖父の熱狂ぶりを見てたから
祖父以上のファンになっちゃったんです。
で、母はというと
結婚するまで野球のことは
ルールも全くトンチンカンだったらしんだけど
やはり祖父や父の影響で。
ただ母がやっとルールも理解でき楽しみになってきた頃
全く野球中継を観なくなったんだって
それも10年あまり。
それがある時からまた復活したらしく
今は北海道ファイターズファン私も
子供の頃、熱血監督だった長嶋さんと
強力4番打者・松井選手に熱中してた記憶があります。
で、私?
だから……やっぱり泣いちゃった……
第323話
《花植えの準備も整ってきたからね》
2013年5月2日
連休も半ば
北海道はいよいよ春本番。
ホント、日、一日一日と変化していくから
1週間で景色がまるっきり変わっちゃうんです。
それで困るのは写真。
仕事中は外に出られないから
と言って4、5日前の写真を使ったりする
「えっ、違うよ」
なんて事にも。
だから他の人にお願いしたり
「これ、貸して」
って、無理やり借りたり
いつも写真だけは困っています。
でも今回は良い写真見つけました。
まずは列車
本当は先月末の写真らしいんだけど
背景にピンネシリ山があって
土手にはフキノトウが
いかにも石狩平野の初春って感じがします。
次は花、フクジュソウとクロッカスです。
もう花も終わりかけだけど、正面玄関のすみに
ひっそり? ひそかに咲いていました。
また白いクロッカスは病院東入口に
毎日通ってるはずなのに
こんなにたくさん、一所懸命咲いているのに
全く気付かずに、ごめんなさい。
そして最後はコイノボリ
やっぱり5月だもの、5月はこれ
大空高く元気いっぱい
子供たちも大喜び……?
そうか、当然だよね。