第64話
《駅ノート③ 盛りだくさんに》
8月31日
花もそうだけど、駅ノートの書き込みが
多くなってきました。
私はこれを読むのがとても楽しみです。
母の話だと、
急に笑ってみたり、
「こんなところから!」
「そうなんだ」
なんて独り言を言いながら
自分の世界に入ってしまってるって。
色々な人たちが色々なところから、
色々な思いを抱いて訪れ、
そして去っていく。
私たちは直接お話はできませんが、
花の世話をし、
窓から時々様子をのぞいてみたり……
お互い知らない同士が
駅という一つの場所におもいを寄せ、
それを通してつながっている。
これも一期一会(いちごいちえ)の一つの形だと。
旅の人たち、思い浮かんだこと
ぜひ書いてください。
みんな本当に楽しみにしてるんだから。
話は変わりますが一つ心配事が。台風です。
今の予想だと9月2、3日頃に
ちょうどこの地方の真上を通過しそうだし。
コスモス、密集しすぎでスマートなのが
多くて、倒れないかって。
何とか防ぐ方法はないか保全の人たち
考えてくれてるのですが、
なんといっても台風だからな……
第63話
《沼田“夜高あんどん祭り”行ってきたよ》
8月29日
行く行くと言いながら
2度目の取材には中々行けなかったけど、
今回は時間がうまくあったので
母といっしょに行ってきました。
「太鼓好きの父と祖父も」と言ってたのに、
その時間になると二人とも
もうアルコールが入っていていい気分、
「うちでお祭りしてるから」
って、結局母と二人だけ。
でも女二人で良かったかも。
父は男同士親子で酒もりだし、
私たちだって
“久しぶりの母娘で夜の外出”
それに性格も好みも同じだから
「次あそこへ」
なんて意見も一致。
出店の食べ物だってネ。
それにしてもすごい人出でした。
テレビで取り上げられるのも大きいのかも。
近隣の人たちだけでなく、
まわりからの会話からすると
遠くや初めての人たちも多いみたいで。
私が生まれる前から続いてるんだから、
今やもう北海道の良い伝統行事ですよね。
母に聞くと
「だんだん大規模になってる」って。
太鼓だってあんな大きくあんなにたくさん。
美唄市からも子供たち“とんでん太鼓”の応援が。
どれも格好良かったな。
ビデオ撮影したから父や祖父にみせてあげなきゃ。
これ、みんなが知恵を出し協力して
盛り立てていってるからでしょう。
だからテレビだって注目してくれるんだし。
沼田町のみなさん、良いお祭りありがとう。
第62話
《“つつじファーム”大豊作だよ~》
8月27日
新十津川町一番の超(ちょう)有名な農園!!
とまではなってないけど、
これ、患者さんとスタッフの農園です。
列車からも見えるんだよ。
ほんのわずかな面積だけど、
トマト、キュウリなどが大豊作、
その味も抜群で、院長先生も
「これは良い!」
って、そのままコリコリまたガブリ。
続いて保育所の子供たちも丸かじり。
そして各病棟にもおすそわけ。
本当に味もいいんです。
先日は枝豆を収穫したんだけど、
実がびっしりで、また甘さまで。これ
「作ってる人たちがみんなやさしいから」
って、回りやご家族からも言われ、
患者さんたち満面の笑みでした。
「この広さでもちょっと大変じゃない?」
なんて当初心配があったけど、
暑い日差しの中も麦わら帽子で毎日お世話。
「そもそも私は農家だよ」
「来年は3倍くらいにもっと広げよう」
「ブルーベリーおいしかったから、
ブドウなんかもいいいいんじゃない?」
「退院しても手伝いにくる」
なんて、今からもう盛り上がってま~す。
第61話
《北海道“三大あんどん祭り”》
8月24日
前回に続いて今日も祭りの話題。
“沼田町夜高あんどん祭り”
“しれとこ斜里町ねぷた祭り”、
“八雲町あんどん祭り”を称して
北海道三大あんどん祭りと呼ばれています。
ルーツはたぶんお盆の“精霊流し”
と同じなんだろうと思うけど、
それぞれに違った歴史があり、
またその地域性や特徴が。
ただ斜里町、八雲町とも7月なので
今年はもう無理だけど、沼田町なら今週末、
8月26日、27日に観られるよ。
同じ夜祭り系の本家三大祭りといえば、
「秋田竿灯(かんとう)まつり」
「青森ねぶた祭り」
「仙台七夕まつり」(これも夜の星の話)
の東北三大祭りが大規模だけど、
北海道だってどこも色々工夫をこらし、
とっても盛りあがるんだから。
詳しくはそれぞれ町のホームページをみてね。
くり返すけど、行き帰りには
新十津川にも必ずたち寄るんだよ~
第60話
《もう秋祭り?》
8月22日
まだまだ暑いといっても、
北海道はお盆を過ぎると急に秋めいてきます。
空の色、すすき、赤トンボ、
学校も2学期が始まり
そしてどこの町もお祭が……
本来は収穫祭なんだろうけど、
夜間寒くなる前にってことだよね?
この周辺では、
今日22日から24日まで“滝川神社秋季例大祭”
26、27日が沼田町“夜高あんどん祭り”
9月に入ってから“新十津川神社例大祭”など。
またそれら取材に行ってみようと思ってますが、
まずは滝川神社のことから。
“祭り”で子供心にうきうきしてくるのは
やっぱり出店!!
普通は神社前にそれらが並ぶはずなんだけど、
そこは国道で交通量が多いため、
駅前商店街ベルロードがその場所、
歩行者天国になっています。
町は石炭時代の活気をなくしてるけど
春秋この神社祭だけは家族子供たちで大賑わい。
私なんか、今でもウキウキドキドキ、
だからまだ子供っぽいって言われるのかも
知れないけど……
でも楽しいんだから、これしかたないよネ。
第59話
《水に沈む “トマト”だよ!》
8月20日
メロンの話題でブランドのことを書いたけど、
新十津川町ですでに確立したものが。
“清野ファーム”のトマトです。
「知らな~い」
っていう人が多いかな?
地元ですらそうだもの。
ただ、それはこのトマトが
市場にほとんど出回っていないためなの。
料亭やデパートの贈答用商品、
口コミや紹介者からの注文で
手一杯の状態だから。
トマトは水に冷やすと普通浮いているけど、
ここのは果肉が濃くて沈んじゃうの。
それにフルーツトマトって
云われていているくらいだから
糖度は7度以上、高いのは12度もあって
甘いのは当然として、もう一つの特徴が皮が硬いこと。
これ良いことではないみたいだけど、
日持ちが長いことや、
ひとくちめの食感より、かめばかむほど甘く、
また味わい深くなっていくわけ。
皮と果肉との間、その硬い部分にこれらの要素が
びっしりとつまっているんだと思うわ。
オーナーさんの話では企業秘密は特にないって。
農園の環境が全てだからって。
「肥料は有機を少量だけ、あとはやせた赤土と沢の水。
それにもしかしたら、この心地よい風も……」
なんて笑顔でボソボソと。
「風!? そんなのでおいしくなるの?」
って思うんだけど……
確かに広大な広葉樹林からの香るような山風、
青々とした石狩平野からのさわやかな川風、
人も同じだからトマトだって。
それに沢水も天然のミネラルを
一杯含んでいるんだろうな。
しかし最初は何を植えてもだめ。周囲から
「そこはちょっと無理だよ」
なんて言われながらも、
「自分と同じように、この丘が大好きな
作物があるはず。こんなにすばらしんだから」
と、明るく果敢に挑戦していたら、
ある日ふらり白髪まじりの男性がやってきて、
「ここはトマトが良い」
って言ったんだって。
その人はトマトに適した場所を求め全国行脚していて、
「この場所は、まず自然木の根が横に太く
強く広がっているから良い」と。
何か仙人の会話みたいですネ。
それから試行錯誤で10年余り。
でも食べ物って、それを作っている人の
人柄が出るんじゃないのかって……
みなさんはどう思いますか?
第58話
《コスモスの花が咲いたよ……花飾り⑤》
8月18日
干天に慈雨というべきか、
コスモスの元気が出てきました。
保全の人たちのおかげで
花もぽつりぽつりと咲いてきて、
「このまま何とかがんばって」
と願っています。
それに何よりうれしいのは、
駅を訪れる人たちが増えていること。
朝、昼の列車には平日でも10名余りの人が。
また車の人も多く
みんな写真を撮ってます。
特に家族連れの子供たちは
どの子も本当にうれしそうだから。
中学生なんか携帯で友達に実況中継をしてました。
どこか心の奥深くで、
きっと何かを感じるんだろうね。
駅だって喜んでると思うわ。
スタッフは仕事中で窓越しに見るだけだけど、
代わりに保育所の先生と子供たちが歓迎を。
ただ昼の列車は小さい子が
昼寝の時間になってしまって……ごめんなさい。
でも、みんな待ってるからネ。
第57話
《メロン一個、まるごとだよ!》
8月16日
休みの日、この時期の私の昼食は、
きまってメロンだけ。一個もしくは一個半、
「ぜいたく?」
私はそれほどでもないのに
と思っていたんだけど……
市場に出荷するには
大き過ぎても小さ過ぎてもだめで、
ちょうどそれ用の箱に入る大きさでないと
不良品にされてしまうことから、
それらが例年スーパーに出回るからです。
といったような内容の原稿を
もう5月頃から用意してるのに、
今年はまだ一個しか食べてないからそれ使えません。
今年は全国から注文が多くて高値止まりだからなの。
どうも原発の風評被害と関連があるようなんです。
「新十津川メロンのおいしさを全国の人たちに
知ってもらえたのでは」
とうれしい反面、
風評被害の農家の人たちを思えば複雑な気持ちで……
それにしてもブランドのイメージって
大事というかすごいですね。
赤肉で新十津川と同じタイプ種の夕張りメロンは
初せりで1個100万円もの値がつくそうです。
昨年東京の学校に行っている弟が、
母が送ったメロンを友達に半切れずつふるまったら
「ぜいたく!」
って大感激したんだって。
弟もちょっといたずら好きなところがあって、
「北海道」「0000メロン」と
表面に二つあったシールのうち、
「北海道」だけを残し「夕張りメロンだぞ」
って渡したことも原因らしんだけどね。
種明かしをしたら、最初
「やっぱり夕張りは違う!」
なんて言ってた友達も、
「何だよ……」
ってバツ悪そうに笑って残念がったって。
でも、食べながら、
「しかしこれすっげうまいよな」
って。
全国のみなさんも、新十津川メロンよろしくね。
第56話
《北海道で海水浴は……》
8月14日
ご存知のように新十津川は内陸の町、
結構広々とした平野ですが、
といっても海の雄大さにはかないません。
こんな暑い夏、やっぱり海がいいよね。
子供のころ、海水浴といえば
日本海の浜益(はまます)でした。
吉野方向に車で山越え1時間ほどの距離。
最近はキャンプ村になっていて、家族連れや
若い人たちのグループが多いそうです。
私は日焼けが気になって、
そのまま海岸線を北上、増毛(ましけ)まで。
ここは新十津川と同じく行き止まりの駅。
そういった意味で訪れる人も多いのですが、
もう一つは歴史的町並みと食事。
ただ私はもっぱら魚の仕入です。
「せっかく行くんだったら」
と、両親や祖父に頼まれるから。
漁師さんが経営する港の鮮魚屋さんで
まずは甘エビとタコ。
東京の従妹に言わせると、甘エビは
「スーパーなどに出回っている物より大きく甘い」
って。タコはゆでられているから、
そのまま切れば食べられるわよ。
これが父や祖父の大好物、
「タコはやっぱり留萌(るもい)沖」
と、これをサカナに一杯となるわけ。
他でも漁師さんたちが
軒先並べて売っているところも多く、
みんなそれぞれ“ひいき”の店があるようです。
第55話
《夏は花火!!》
8月12日
前回が盆踊りだったから今日は花火。
といっても、今年は全国的に自粛ムード。
こう書きだしたらちょうど東北各地の
花火大会のニュースが……
わたし的には良かったなって。
轟音と同時に打ちあがり、
大きな花を夜空に咲かせ一瞬で消えていく。
苦しいことも悲しいことも
その瞬間だけは忘れてしまいます。
ひと時のやすらぎと納涼を。
というわけで、少し時間がたったけど
新十津川ふるさと祭りのことを。
写真のとおりすごい人出です。
隅田川花火大会もそうみたいだけど、
打ち上げ場所が近いので
音もそれなりの迫力です。
ビール、おししそう!!
翌日、暑かったけどふるさと公園も
早くから人、人が。
“泥ブリッジ”は予想通り大盛りあがりでした。
地元の人たちも、
ふるさとへ帰省した人たちも
みんな笑顔で、
「やっぱり新十津川はいいな」
って、その夜も飲んでました。
第54話
《盆踊りといえば、北海名物……》
8月10日
北海道で踊りといえば、
今は「YOSAKOIソーラン」
ですよね。毎年6月、
札幌大通公園でのパーフォーマンスには
全国各地から300組以上が参加し、
その見物客も200万人を超えているって。
高校のクラブ活動や運動会でもその踊りが
披露されるくらいもうポピュラーだもの。
だけど中高年の人たちにとって、
盆踊りといえばやっぱり
“北海盆唄!!”
ここ新十津川町でも、夕暮れとともに
あの聞きなれた太鼓の音とメロディーが
流れてくると、心うきうき、
自然と体が動き出す人が多いんだから。
子供たちにもやっぱり出店。
ちょうちんも何か良いですよネ。
歌の発祥地には色々説があるそうなんだけど、
元々全国津々浦々から集まってきた人達だから、
それぞれの地方での歌い踊っていた民謡を、
才ある人々が色々アレンジしながら
今の形になっていったんだろうと思うの。
だからどこかで聞いたことがあるようでないようで、
しかしとてもなつかしく感じ、
またテンポ・耳ざわりもいいなって感じるんだけど、
これ、身びいき過ぎるかなあ……
当時好景気にわいていた炭鉱町を中心に、
その過酷(かこく)な労働を忘れさせ心癒(いや)す歌として
全道に広がっていったのはまちがいないようです。
その歌詞は地域地域の特性によって多少違い、
わかっているだけでも30近くあるみたいだけど、
私はその中でも、この歌詞が一番好き。
ハァー 歌え踊れヨ
(ハァ ドゥシタ ドシタ)
たたけヨ コリャたいこをヨー
(ハァ ソレカラドゥシタ)
月のナー 月の世界にコーリャ
ソレサナー 届くまでヨー
(ハァ エンヤーコーリャ ハァ
ドッコイジャンジャン コラヤ)
部屋の灯りを消し目をつむると、
「月まで届け!」って、
人々の歌い踊る笑顔が目に浮かんできて……
第53話 8月8日
《北海道 北竜町 百万本のひまわり畑》
廃止になった札沼線は新十津川から先、
雨竜町、北竜町、
そして沼田町へと続いていました。
その沼田町での花はルピナスでしたが、
その手前の北竜町ではひまわりです。
山よりの丘陵地が
100万本のひまわりでおおわれます。
新十津川町からはさすが車になりますが、
せいぜい15分もあれば行ける距離です。
先日、私が行った時は、
咲いているのは丘の上の部分でしたが、
お盆頃にはそこの全てがひまわりの大輪で
埋めつくされるだろうと思います。
ただちょっと心配なのが雨。
いえ雨の日の観光の事ではなく水不足の事。
今みたいな晴天が続くと、
いくら“お日さま”が大好きなひまわりだって、
ちょっとまいってしまうんじゃないかって……
これからが本格シーズン、
北竜町のみなさんがんばってください。
わたしもまた観にいきま~す。
第52話
《雨々ふれふれ……》
8月5日
八代亜紀さんのこの歌、 ここのところ父が毎朝歌っています。
農作物がぐったりと、
コスモスまでぐったりと。
水をやっても土の浅い場所はすぐ乾くみたいで。
天気予報だと今夜あたり
「ふる」
って言ってるけどどうかなあ……
でも旅する人たちには好天の方が良いですよね。
日中暑いっても、北海道は朝夕涼しいから、
「別荘地にいるみたいだ」
って。全道が蓼科(たてしな)・美ヶ原(うつくしがはら)や志賀(しが)高原(こうげん)。
サロマ湖やオホーツク海の夕日はステキだよ。
空も海も真っ赤にそめながら沈んでいくの。
よけいなことだけど、
高倉健さんの大ファンの父なんか
「はるか はるか かなたに オホーツク
……その名も網走番(あばしりばん)外地(がいち)」
なんて、ここでも歌ってました。
それと中学生の頃、
森から出てきた鹿とあいさつをかわしながら
早朝の知(しれ)床(とこ)峠を越えたて行ったんだけど、
峠途中からウトロ側をふりかえった
原生林の景色も最高だったしな…… 「えっ、父ですか?」 もちろん、森繁久彌さん、加藤登紀子さんの名曲 知床旅情を歌ってました。
そうだ、羅臼(らうす)側を見下ろすと、
北方領土の国後(くなしり)島(とう)がすぐそこに見えるんだからね。
「こんなに近いんだ!
だったら歯(はぼ)舞(まい)・色(しこ)丹(たん)島なんて」
って、私も初めてその問題を身近に感じたもの。
あっ、すみません、話がどんどん横道に。
わたし的には今日の話題は
「北海道はどこへ行ってもステキだよ」
って事だったんだけど……
ちょっとタイトル変更します。
第51話
《こんなに飲んだのは、だ~れ?》
8月3日
私の祖父は夏も日本酒。
銘柄(めいがら)は“金(きん)滴(てき)”の辛口(からくち)、地元新十津川産です。
週2回程度のペースで酒量も
せいぜいコップ2、3杯分程度で、
いつも楽しい酒ですが、時に
「こんなぜいたくなもの、
なかなかお目にかかれなかったんだから」と、
「むか~し、むかし」のお話が始まります。
父や母なんかは、
「あっ、用事を忘れていた」
なんてそそくさと席を立ってしまうのだけど、
私は祖父にそのまま付き合うことになっていて。
なっていてというのは、
この「むか~し、むかし」というフレーズが、
いつの頃からか私が決めた
祖父との合図になっているからなの。
これがだいたい私の休みの前日で、祖父と、
「よし、飲むぞ!」
となるわけです。
私はもっぱら地元限定の新十津川。
父もお酒は強いんだけど、
ほどほどに楽しむタイプなので、私にも、
「若い娘の酔っ払いはみっともないんだぞ」
と言うのが口癖(くちぐせ)。
だから父の前ではほんの少したしなむだけ。
だけどどうもお酒が体に合っているのか、
いくら飲んでも泥酔(でいすい)ということはありません。
翌朝、空の酒びんが並ぶ事になるのですが、
それは全部祖父が飲んだことにしてくれます。
その間、祖父からは昔話などを
聞かされているだけなんだけど、それが
「いいな」
なんて何度も聞きたくなるお話もあって……
それ、又の機会に書くから楽しみにネ。
第50話
《大変、宇宙大戦争苦戦中!?……》
8月1日
このタイトル、たぶんお叱(しか)りを……
私の英語的ダジャレというより、
「言葉の用法を知らないゆえの怖さ知らず」
とお許しを。
だから、いえですから、
花のコスモス(cosmos)で大苦戦、奮闘中で、
それを宇宙”The cosmos”との
単なるゴロ合わせで……??
コスモスが育ってきたのはいいんだけど、
駅周りは密集し過ぎで、
細くて背が高くて倒れそう。
初年度は発芽率が悪いかもと言われ
過剰にまきすぎたみたいなの。
誰かが
「うらやましい!」
なんて言ってたけどネ。
それに比して駅から病院方向は
まだまだ背が低く、またまばら。
これ、同じ日の種まきなんです。
土だって同じものを入れたし。
それにここ2週間雨が全くふりません。
天気予報だと1週間先までずっと晴れマーク。
水やりをしてもすぐ乾き枯れそうに。
今では2日に一度200mのホースを引っ張って、
保全課の人たち、すみません。
一番順調に育ってるのが
保育所から病院裏庭への周辺
病院の建物を上手に囲んでいます。
8月も末になると、
電車が駅に入っていく時その右手に
たぶん見事に咲きほこっているでしょう。
他も何とかしなくっちゃ。
ガンバリま~す!!
第49話
《駅への訪問者 その③》
7月29日
駅への訪問者が着実に増えてきています。
1日3本の内、朝や夕の列車は
誰も乗ってないなんて日もあったのに、
窓から見ているかぎり
今は平日でも4人,5人
週末は10名を超える日が多くなってきて、
16日の土曜日なんて、朝の列車には
雨にもかかわらず20名ほどの人が。
それにみんな言うんだけど、
若い女性客と子供連れの家族が
目につくようになったって。
休日なんて車が次から次にと。
大事件とは言えないにしても、
ここではもう事件ががってきていて……
駅も私も本当に“ハッピー!”です。
せっかく訪ねてきていただいて、
「良いおもてなしを」
と思うものの、
駅には自動販売機もトイレもないんです。 長旅でお困りの方は病院の施設をどうぞ。 昼休みは節電中で少し明かりが弱いけど、 ロビーや”ふれあい休憩室”が使えます。 飲み物はレギュラーサイズ全て100円。
ただ、感染予防のため、
入館時には靴の泥落しと手消毒のご協力をネ。
ちょっとヌルッとするけど、
すぐ乾くから大丈夫だよ~
第48話
《それ、祭りだ! 祭りだ!……②》
7月27日
土曜日のドジのおわびに
映像と写真を観ながら夏祭りの実況中継です。
天候は曇り、風やや強し。
翌日曜日は朝から快晴でとても暑かったし、
逆に先週は雨だったから、ほぼ満点の日より。
参加者は総勢600人を超え、
取材に来た新聞社の人も驚かれたそうです。
保全課が移動屋台も2台作って、
食べ物は、焼き鳥、オデン、流しソーメン、
たこ焼き(滝川市の「たこ丸」さんの 出張ボランティア)
新十津川中学の吹奏楽部、患者さんに合わせ
彼らには初めてのナツメロなのに素晴らしい演奏、
司会の2人もユーモアたっぷりでした。
それに制服がなつかしくて……
フラダンス10名は奈井江町から来てくれました。
風にも揺れて、フ~ラ、フ~ラ魅惑的(みわくてき)
男性患者さんたち、身を乗り出し
目を大きく瞬きもせず大拍手!!
保育所の子供たちの子供盆踊りは
とてもかわいくて、また元気でした。
日頃練習時の歌とかけ声が
保育所の窓から、そして病棟にまで響き
ベッドやリハビリの患者さんが
思わず耳を傾けることがしばしば。
最後の圧巻は、
「エンヤーコラヤット!!……」
そうです、やっぱりリハビリ踊りだ!!
患者さんもスタッフも、そして子供たちも
いつもと違う空間に声の張りも違います。
本当に映像からもその楽しさが伝わってきました。
それに、みんなの浴衣姿も……