第168話
《北海道のさくら? ちょっと早く……》
2012年4月29日
暖かい日に恵まれ
桜前線も青森県弘前城に達し
今は津軽海峡を越えている頃かと。
で、ここ中空知、新十津川町はというと
予想が少し早まってきて
「連休後半には開花」
と期待が高まってきたとはいえ
やはり見頃とまではならないでしょう。
で「4月の最後を飾る良い写真は他にないか?」
なんて考えてたら
東京のさくら2番人気(第161話)はわかったけど
1番人気は? と周りから。
友達なんか写真掲載の順番(第162話)から
当然上野公園と思ったみたいだけど
これが違うんです。
上野公園は3番人気。
写真を撮った弟からも
「何で1番人気を載せなかったんだよ」
って珍しく苦情が。
昼ごはんもがまんして写真を撮り歩いたみたいだから
それもそうだと。
みなさん、右の写真をご覧あれ!
東京でのさくら名所№1、千鳥ヶ淵公園です。
江戸城(千代田城)の内堀
江戸時代にタイムスリップしたみたい。
う~ん、さすがというか、この風格・風情には
函館五稜郭もかないません。
人出もすごいですね。
ここでは宴会も禁止
一方通行でしか歩けなかったというからな。
ついでに他の写真も掲載しておきます。
江戸城外堀公園(内堀、外堀と城を2重に)
ここもさくらの名所みたいでやはり人出が。
更にもう一枚は埼玉県寄居町の鉢型城址跡
鎌倉室町期から戦国時代にかけての城跡らしく
根元から何本にも枝分かれした山桜
右に小さく人影が見えるからその大きさが……
第167話
《新十津川駅花飾り、ただいま準備中!!》
2012年4月26日
駅前の雪解けは急ピッチ
今年の花植え準備も着々です。
昨年はマリーゴールド、サルビア
ペチニア他、色とりどりの花で飾ったけど
その花苗を昨年同様
新十津川農業高校で5000本
それに同じく昨年同様砂川市の
民間園芸センターで3000本が
今すくすくと育っています。
又、花植え、花の世話は
昨年メンバーは勿論
「何か手伝えないか」
と町の有志の人たちがかけつけ
昨年以上のにぎやかな
そして豪華な花飾りになるのはまちがいなし。
患者さんもスタッフもみんなワクワクだし
旅の人たち、期待しててね。
それに隠し玉まであるんだから。
院内はプランターはダメだと書いたけど(第165話)
病室からは隔絶された会議室
窓も南に太陽サンサン
そこでもオリエンタルポピーが
その出番を待っています。
発注した園芸店が本州だったものから
そろそろ植え時と送ってきたのが2月末
だけど、ここは雪深い北海道中部
それに今年は30年ぶりの豪雪と寒波
とても外には出せませんでした。
でも、もう大丈夫。
連休に入ったら雪は完全に消え
霜も降りてはこないでしょう。
オリエンタルポピーは大きな花
それに3色3種類だから期待も大だよ~
第166話
《車窓からも白鳥が観えるよ!!》
2012年4月23日
春が遅かった分
“ふきのとう”の黄緑色じゅうたんが
あっという間に広がってきたけど
白鳥も大空を次々大編隊で飛来し
それにちょうど今
この辺りの田んぼが逗留に良い状態みたいで
いつもより多く
ほんとそこここで観られます。
白鳥は例年
学園都市線(札沼線)より石狩川側
砂川市に近い袋地沼周辺が主だったんだけど
これだけ多いとその餌場に困り
学園都市線より西
ピンネシリ山側にも多く飛来しています。
旅の人たち
車窓からの景色に注目
雪が白いからといって、白鳥を見逃さないでね!
それに残雪の多い場所にはいないから。
見つけるポイントは
雪が半分位とけ、田んぼが半分土色
又、そこが水溜りや泥田になっている場所
鴨など他の鳥と一緒です。
白鳥は人が近づいても逃げないけど
鴨は歴史的に食料になってきたから
「人は危険」とDNAに刷り込まれているのか
列車が近づくと飛び立つから
それが目印かも。
新十津川駅の手前
500メートル付近にもいるからね。
それにしても秋の白鳥はみんな無視するのに
昨日なんかうれしくて見物も大勢です。
やっぱり白鳥は春を告げる鳥(第5話)!!
第165話
《一足先に院内は花盛りだよ~》
2012年4月21日
これ、わたしたち女性スタッフの事
って、それは勿論!!
ではあるけど
また誰かの軽口が聞こえてきそうだから
ここはちょっと遠慮して
今日は別の話題、“院内花飾り”です。
去年は新十津川駅含め周りを花で埋め尽くし
「今年もそれ以上に」
って準備してるけど
この地方は11月中ごろから翌4月中ごろまでと
約5ケ月間を雪で埋め尽くされるし
その雪がなくても外に出られない患者さんがいるし
スタッフだってそう簡単には出られないし
だから、院内も何とか花で飾れないかと
そんな意見が多く出て。
でも感染防止上の観点から
病室やナースステーションにはプランターや
生け花は置けません。
だからその代わりとして
造花や絵画を飾ってはいるのだけど
いつも同じものでは飽きがくるし……
ということで
「じゃあ毎月、テーマを決めて飾りを変えていったら」
と、新しい試みとして
4月は全館、“花の絵画”を飾りました。
玄関、待合室、ふれあい広場は勿論
各病棟、リハビリ室
そしてリハビリ室への渡り廊下など全てです。
他ではあまり聞いたこともない企画だけに
思ったほどの成果が出るかわからないけど
“花飾り委員会”“明日も楽しみに委員会”の共同
「何よりまず実行」
の精神で、全艦(館)協力
いざ、ヨーソロー!!
第164話
《去年の今日は?……》
2012年4月18日
人の記憶っていいかげん
いえ
「あんただけよ」
って友達から言われそうだけど
今度は何をテーマに書こうかと考えて時、ふと
「去年の今頃はどうだったんだろう?」
って。
こいう時って日記は便利だよね
すぐわかるもの。
で、検索してみると
4月18日は記載がなかったものの
前日17日(第9話)の話が。
ムム、その日は雪ですね……
しかしそれより4日前、12日(第7話)には
「雪が残っているのは日陰と雪だまりだけ」
なんて書いてるから
やっぱり去年の方が春の訪れが早かったようです。
でもこのところ暖かい日が続いているし
田んぼの雪もあとせいぜい1週間
私も含め新十津川町のひとたちは
「もう雪はいいから」
って思ってるけど
すでにサクラも散ってしまった南の人たち
早く来ればまだ雪が観られるよ~
札沼線(学園都市線)も新得川駅も
そしてみんなも待ってるからね。
第163話
《いつの間にか春が……》
2012年4月16日
やっぱり春はめぐってくるんですね。
「そんなのあたりまえでしょう」
ってわかっていても
実際視覚にまで春を感じると
また気分もひとしお高揚してきます。
空知中央病院エントランスの
チューリップの話をしたけど(第158話)
それがあっと言う間に
病院を取り囲むくらい芽吹いてて
ほんと、そこいらじゅう一杯です。
13000個余りを植えたんだから
これも当たり前といえば当たり前だけど
クロッカスの花は咲いてくるし
みんなうれしくてうれしくて。
そこで
「じゃあ新十津川駅は?」
と行ってみました。
ありましたありました。
まだまだ雪深く、正面両サイドや
ホームと駅舎の間は背丈ほどもあるのだけど
公道に出るあたりの左側
そこにはチューリップだけでなく
フキノトウまで花を開いていました。
わたし、今年最初に出会ったフキノトウです。
フキなんて夏になってくるとうんざりするのに
今日は感激です(第30話)。
で、駅のホームはというとちょっと遅れ気味。
でも、チューリップ2本見つけたよ!!
これからどんどん出てくるから
旅の人たち、楽しみにやってきてね。
第162話
《さくら前線 宴会前線北上中!!②》
2012年4月14日
平安時代は「さくら」より「梅」だった
って第153話で書いたけど
江戸時代、特に文化文政の頃から庶民の間で
“さくら花見宴”が盛んになったとか。
文化文政といえば気風と洒落
今で云う江戸文化が出来上がった時期です。
「ぱっと咲いてぱっと散る」
そんな“さくら”は
「宵越しの金は持たない」
という江戸っ子気質
まさに彼らそのものだったのでしょう。
浮世絵版画を観ていても安藤広重の上野山
現代の上野公園での花見が描かれています。
それ以外にも葛飾北斎や歌川豊国など
花見だけでなく、歌舞伎舞台の
役者絵の中でもさくらが登場します。
当時からさくらがいかに庶民に
愛されていたかがわかります。
それが明治になり
アメリカ(ワシントンやニューヨーク)にも渡り
現代人のさくら好きに至ってるんですね。
私もさくらっ子だから、昨年は
“さくら”を追いかけまわしたけど(第19、20話)
今年もこの地方ならではの“さくら”をご紹介します。
北海道も、道中、道北になると
「一ヶ所に列をなして咲く」
なんていう場所はないんだけど
淡い新緑の樹林の中で
周りとの調和も考えながら
でもひときわピンク色も鮮やかに
「私を観て!」
って自分の存在を訴えているエゾヒガン桜です。
第161話
《さくら前線、宴会前線北上中!!》
4月12日
今日は暖かく雲一つない快晴
だから雪も猛スピードで消えていっています。
だけど春の真打、「さくら」なんて
まだまだ1ケ月以上先のこと。
テレビや弟の話によると
東京では先週末からこの週始めが
さくらの見頃だったとか。
今年は天候にも恵まれ
また週末が満開に重なるなど
どこもすごい人出、花見盛りだったと。
夜桜なんてステキなんだろうな。
でも宴会とまでなると大変なんだってね。
早朝から参加人数分の場所取りをして
そのまま暗くなるまで番をしていなくてはいけないし
当番にあたった人は一人花見ともいかず
昼間からすでに宴席になっている周囲を気にしながら
かといって、たいくつでたいくつで
それは苦痛なんだって。
その当番にくじ引きで弟が。
やっぱり大変だったみたいで
「何年かぶりに読書なんてしたよ」
ってぼやいてたけど
それはそれで良かったのかもよ。
この花見、日本独特のものらしいんだけど
外国の人たちも参加すると、東洋西洋を問わず
みんな同じように大はしゃぎすると云うから
誰でも楽しいみたい。
ただ残念なことに
ここ空知ではこういった花見は聞きません。
だからテレビを観ていても
うらやましいような、そしてふしぎな国の風景
そんな感覚です。
だって、家族や親しい仲間が集まり
みんなで手料理に舌鼓をうち
互いに酒を酌み交わし、歌えや踊れだもんね……
第160話
《若い人が多いって……??》
2012年4月9日
今回も続けて病院での話を。
先日、他の病院関係者が訪ねてきた時
「スタッフの平均年齢は?」
って聞かれたんだけど
わたし良くわからなくて
「普通じゃないでしょうか」
なんてわけのわからない
答えをしてしまったんだけど
その人
「他に比べてみなさんお若いですよね?」
「もちろん!」
って内心喜んだのに、先輩が
「それほどでもないと思いますが」
と正直に。
だからその人が行った後
「先輩、事実若いんですから」
って私が。
そうなんです。
みんな元気で明るいから若いんです。
だから入院してきた患者さんの
白髪まで黒くなったとか
やせ細ってた人が食欲旺盛になり、逆に
「ただいまダイエット中」
なんていうウソみたいなエピソードまで。
ただこの「若い」という話を聞いた
00課の人たちが
「エエッ!?」
「見えるだけってことかも」
なんて驚いていたというから
まちがいなく、あとからしっぺ返し受けるからね。
覚悟だよ!!
これ、先輩の言葉。
第159話
《わたし、先輩だよ……》
2012年4月6日
ちょっとエラソーでしょう?
中学、高校のクラブ活動を思いだしながら
これ前から一度言ってみたかったんだから。
4月から新年度
学校だって企業だって
新入生、新人社員の季節
学生時代、後輩たちが入ってくると
「先輩!」
なんて呼ばれるから
その言葉の快い響きに
何か自分が急に成長したような
全身、心の中からムズムズするような
自分も大人になってきたんだなあという
そんな快感に浸ったものです。
空知中央病院にも新卒者が4名
昨年は2名、一昨年は3名と
わたしも先輩格になってきました。
だからちょっぴりエラソーにしてみたんだけど
「あんたの方が後輩みたいじゃない?」
って、どうもそれが似合わなくて……
でも教え方は上手だって
これ後輩たちからの話だからね。
自慢していいのかどうか疑問だけど
わたしドジが多かったから
その話がどうも役立ったみたい。
患者さんからも良く言われるけど
ま、聞きやすい相手ではあるみたいだから
たぶん
「悪いことではないんだろう」
って
……だよね??
第158話
《チューリップの芽が出たんだよ!!》
2012年4月4日
空知中央病院のエントランスに
チューリップやクロッカスの芽が
それも2列、いっぱいに!
(花飾り委員会のスタッフブログにも)
私は知らなかったんだけど
外来の患者さんたちの話だと
「2週間ほど前からもう見てるよ」
って言うから
どうも札幌大通り公園のチューリップの
芽の話題(第150話)を書いた頃には
出ていたのかもね。
みんなで雨の中を植えた(第89話)だけに
驚きと感激!!
とは言っても病院周囲
新十津川駅周囲は雪の山
それがガチガチ氷になっていて
そこでは芽なんて出しようがありません。
「じゃあどうしてエントランスだけに?」
と言うと、その坂道には氷結を避けるために
ロードヒーティングを施してあるから
そこからの熱が伝わって雪を溶かしたみたい。
「でもまだまだ雪の日も多いし
夜は零下になるのに大丈夫かな?」
「保護ネットを作ろうか」
なんて色々考えたんだけど
「そんな心配はご無用」
って感じで元気いっぱい。
今年の春は遅い予想だから
この調子でがんばってもらって
昨秋植えた13000個余りの球根の中で
「一番咲き、大きくいっぱいにだからね!」
期待をこめ毎日みんなで眺めていま~す。
157話
《新十津川駅まで増便だって 1日7列車に!》
2012年4月2日
「これ新聞に出てた!!」
って昨日みんなに話したんだけど
最初の10秒間は
「本当に!?」
って驚いてくれたものの
「エイプリルフールでしょ?」
すぐばれちゃった。
でもお隣の町、浦臼駅までは
1日に7本あるんだから
ユーターンしないでそのままこっちに
向かって来くれれば
これウソでなくなるんだけどな。
このエイプリルフールの風習
いつどこで始まったかまでは分からないらしいんだけど
500年以上前から続いているんだって。
近年ますます過激になって
今では世界中での風習となってるから
そして時には新聞までウソのニュースを流すから
それを違う国の新聞が
今度は本当にあった事と思い込んで流したりして
毎年、どこかで大騒ぎがおきるって。
イギリス発では、古くは
「ネス湖でネッシーが捕まった!」
とか、日本発では
「新島沖の火山爆発で新島出現!」
なんて。
私も小学校時代含め学生の頃は
友達同士でよくウソつきあったけど
人の命を預かる病院では
よっぽどユーモアのある話なでないと
簡単に気軽には使えません。
それにしても最初にこんなこと考え付いた人
おもしろいというか
ユニークな人だったのはまちがいないと思うわ。