第234話
《小さな かわいい巨人》
2012年9月28日
巨人、野球のジャイアンツの事じゃないわよ
北海道は日本ハムファイターズだから?
いえすみません、話が横道にそれて
今日は院内保育所の子供たちの話題です。
子供たち最近その存在感をますます大きくし
小さくてほんの少ない人数なのに今や巨人。
これ、空知中央病院内での話だけじゃなくて
新十津川町全体での話なんだからね。
例の新十津川町駅での歓送迎が
新聞やテレビで何度か取り上げられ
それで町の人たちにも広く知られるように。
ぜひ一度観たいと来られる方
そして中には石狩川を越えて滝川市などからも
いえいえ、駅ノートによると札幌市の人まで。
なのになぜこれまで知られてなかったのか?
それは新十津川駅はご存知のごとく無人駅
それに町はずれで道路からも一歩奥まった場所
更に列車ホームは駅舎の向こう側で
道路側からは全く見えないし
(ちなみに病院からは良く見えるんだけど)
人数も少ないからひっそりと。
そう、そんな表現が似合う環境で
1年以上前から続けられていました。
「そういえば去年、この事を書いた記憶が」
調べてみると、第58話
2011年8月18日にその記述がありました。
ひも解くと、この始まり
水やりをしていて親しく話した旅の人を見送った後
子供たちが「またやりたいと」
言った事からで、今は太鼓や踊りも披露しているけど
「人に笑顔で接すると笑顔が返ってくる」
「人にやさしく接するとやさしく返ってくる」
という、あくまで患者さんたちと子供たちの日常
それを旅のひとたちにもと延長したら
患者さんと同じようにかえってきたから
「また行きたい!」
となっただけなんです。
だからよけい子供たちが愛らしく見えます。
旅の人たちも、だよネ?
第233話
《突撃 あなたの昼ごはん!!》
2012年9月26日
ちょっとテレビ番組の
パクリタイトルみたいだけど
これ、院内広報誌「つつじ」の話題シリーズ。
いまスタッフだけでなく
患者さんやそのご家族にも大人気
例の?突撃プラカードを持って
あなたの昼のお弁当を「突撃突撃~!!」
って激写取材だよ~
これ、予告なしの突撃だから面白いのよね
だからその時はいつも大騒ぎ
「エエッツー!! わたし!?」
「何で事前に言ってくれなかったのよ!」
なんて、廊下は元より他の病棟にまで
いえ、外で花の手入れしている時にだって
キャーキャーワーワー聞こえてくるんだから。
ある病棟なんか
「今月はあやしい」
って、皆でりっぱなお弁当用意してたら来なくて
「どこか違うセクションだね」
って気を抜いたとたん突撃されたって。
取材拒否ですか?
一応可能とは言われてるんだけど
実際には一度もないんだって。
当初この企画が出た時
「みんなお弁当をやめて給食にするんじゃ」
なんて冗談も出たけど
取材する方もされる方も
そしてそれを読む方も楽しくて楽しくて大成功!!
えっ? わたしに突撃が来たら?
う~ん 初めての取材拒否かも
だってイザに備えて緊張状態が続いてたから
今はもう疲れちゃって……
だから危ない? はい、ガンバリマス
第232話
《カラフルに ポピーを咲かそう!!》
2012年9月24日
ポピー、日本名ひなげし
カラフルだし、柔らかく優しいイメージが。
新十津川駅や空知中央病院周辺に
昨年からコスモスを育ててるけど
「他の花も植えて一年中花でいっぱいにできないか」
って色々試してるところなんだけど
その一つの候補がポピーです。
ライン上やコーナーごとに咲かせる花なら
5月はスイセンやチューリップ
6月はマリーゴールとペチュニアをメインとして
それにサルビア、金魚草他、宿根草などもからませて
色々バラエティーに富ませることができるのだけど
広い面として、一面に何かを咲かせるとなると
今のところコスモスしかありません。
このコスモス、今年は7月の末頃から咲き始めて
追って花開いたキバナコスモスとともに
8月末から9月初旬には最高に
で今も何とかガンバッテくれているけど
このコスモスの咲く前
6月~7月頃に別の花で飾れないだろうかと。
で、北海道の気候だからと
一度アイスランドポピーに挑戦してみたら大失敗
どうも、種の説明書やネットで紹介されている
その種まきと育て方が本州に合わせているようで
そのままここではうまくいかないみたいなの。
今年植えたユリだって
咲く時期が6月末って書いてたけど
実際に咲いたのは7月末で
新十津川駅前に植えたユリは途中から
コスモスに隠れて見えなくなっちゃったし……
でも皆あきらめたりしないからね
あくなき挑戦を
だから今年は種類を変えて
これから種まきだよ~!!
第231話
《もう白鳥がきちゃったよ……》
2012年9月22日
昨日ちょっと温度が下がったけど
日中は涼しいとまではちょっとネ
なんて思ってたら白鳥が来ちゃった。
この「来ちゃった」というフレーズ
「まだでいいのに」
っていう残念な気持がこもってるんだから。
仕事中に聞き覚えのある声が聞こえてきたので
「もしや?」
と思って窓を開けたら
「ああ、やっぱり」
白鳥の編隊でした。
石狩平野、札沼線の上あたりを
北から南の空に向かって。
呆然とした感じで観てたから
シャッターを押した時にはもうかなり遠く。
これからこういったシーンが
頻繁(ひんぱん)に観られるように
そしてその度に寒く、そして北風も強く吹くように。
暑さから急転直下、冬の知らせだから
今の気分、ショックというより
「夢の中から現実に引き戻された」
っていう感じかな。
前にも書いたけど
この季節の白鳥は喜ばれないというか
みんなからは完全無視
つまり、見るのに見えないふり
いえ、実際、本当に目に映ってないかも。
3月には手を叩いて喜んでいただけに
「人って自分勝手」
そう白鳥も思ってるだろうね。
今、白鳥の写真を捜して過去の雪景色を観てるけど
アアー 寒そう
第230話
《暑さ寒さも……今年は実体験??》
2012年9月20日
「暑さ寒さも彼岸(ひがん)まで」
って言うけど
このことわざ、これまで実感として
感じたことは一度もありません。
だって春分の日、3月20日のころ
この辺りでは残雪深くまだ零下の酷寒
白鳥が飛んでくることで
何となく春が近づいていることを
心の中で想うだけだったもの。
9月22日、秋分の日だって同じ
最高温度は20度前後、最低温度は10度以下
今年みたいに連日30度を超え
周りどこを見ても半そで姿にハンカチ
なんていうのはちょっと記憶が。
これまで言葉に実感がなかったのは
こういったことわざが本州
それも上方(かみがた)や江戸で始まったもので
北海道のような寒冷地とは
その季節感がはるか乖離(かいり)しているからだけど
「だからこそ」というか、「ぜひに」というか
このことわざを実体験したいって
私も皆も願っているところです。
だけどたぶん、いえ絶対に
あと1ケ月もしない間に
この暑さが懐かしく恋しくなるんだろうなと。
だって去年の日記を調べてみたら
10月11日(第82話)に初雪の記載が
これ、もうその日まで20日ほどだよ。
「うーん、それも困るよね」
なんて私がぶつぶつ言ってたら
「私なんかおしゃれができるから良いって思うけど」
って先輩が。
他の人?
ちょっと目の玉が動いた気はするけど
誰も反応がありませんでした。
やっぱり? それは……
第229話
《今年も 林櫻子さんのステキな独唱会》
2012年9月17日
“敬老の日”にちなんで林櫻子さんの独唱会
櫻子さんをこよなくかわいがってくれた
当時100歳の祖父に
「ぜひ聴いいてもらいたい」
とお見舞いに来られたのが始まりです。
昨年もそうだったけど
ちょうど病院周りは花がいっぱい
それに窓の外にはひときは大きく青い空が広がり
お母さんの伴奏とともに
その透き通ったすばらしい歌声が
新十津川駅周辺にも聞こえてきたとのことです。
それにこの独唱会
ただ彼女だけが歌うのではなく
歌詞カードを見ながら皆もいっしょ
赤とんぼ、里の秋、アベマリアなど
患者さんやスタッフもいつのまにかエンタテーナー
だからよりステキなハーモニーに。
そして最後の歌が「北国の春」になったんだけど
その歌声を聴きながら
ふと家族のことが頭に浮かびました
みんなで歌う北国の春(第156話)
そして今日は祖母の顔が……
私は最近この歌を聞くと
なぜだか涙が出そうになってきて
「どうしてだろう?」
って思ってたんだけど、今日その理由がわかりました。
この歌に祖母のことを感じていたんです。
祖母もこの歌が大好きで
よく色々な所で歌っていました。
そんなことを思い出してたら
櫻子さんへの花束贈呈で
今年100歳の00さんのお礼の一言が
本当に心のこもったものだったから
私だけでなく、櫻子さんも皆もがまんできなくなって……
第228話
《お天気やさんって、やっとその意味が》
2012年9月14日
“お天気やさん”って“気分やさん”のこと?
言っておくけど、これ私のことじゃないわよ
私はたえず冷静?? でもないけど
今日は本来のお天気の話題。
お天気というか自然はままならないというか
雨を恋こがれるほどの晴天の日が
2週間以上も続く時があると思えば
一昨日みたいに雨が、それもドシャブリ
岩見沢市は川の氾濫で列車が運休しちゃったから
旅の途中の人は大変だったんじゃないかな。
かく言う私も
「ああっ、雨やんだみたい」
なんて外へ出たらまたゴロゴロ、ガラガラガラ~!!
ザザッー!! だもんね。
かけ戻ってくるまでに全身ズブヌレ
空に向かって、ホント
「もう!」
ってちょっとにらんじゃったもん。
駅や病院周りのコスモスもずいぶん寝ちゃったし
そう、倒れたというより「お休みなさい」っていう感じ。
もう終わりなのかな?……心配
「そうよ、花の命なんて短いんだから
あなたも早くだれか見つけた方がいいわよ」
なんておせっかいな先輩のアドバイスが
何か現実ぽく聞こえてきてちょっと耳が痛く
でも、最近は長持ちさせる方法も色々あるんだから
「大丈夫だよね~」
って友達とは元気に盛り上がっています。
いえ、そんな、なぐさめあってなんかいません
お互いほめあってるんです。
えっ? それがなぐさめあってることって……?
ウソ~! そうなの?
ちょっと、いえかなりショック
今日はもうこれで終わりにします……
第227話
《今年も大豊作だよ~
みんなの空知中央大農園!!》
2012年9月12日
大農園はおおげさかもしれないけど気持ちは広大
右の写真ご覧あれ、今年も大豊作
患者さん、スタッフでの
みんなの空知中央“つつじ農園”だよ~
イチゴにトマト、枝豆、トウモロコシ
このあたりは昨年と似てるけど(第62話)
今年は少し趣向を変えてゴーヤ、そしてカボチャ
そう、大大カボチャだぞ~!!
イエーイ! すごいでしょ。
これは院内祭り・ハロウィンの出し物
外来患者さんもスタッフも全員参加の
“イベントクイズ”にも使う予定
商品・賞金だって出るんだからネ。
どんなクイズ かって?
うーん、それは内緒(ないしょ)。
これは“花飾り委員会”と
“明日も楽しみに委員会”の共同企画
“花飾り委員会”は、病院の外も中も
そして皆の心の中も花で飾ろうっていう委員会
“明日も楽しみに委員会”は、患者さんが
どんな明日が来るかワクワクしながら眠りにつけるよう
あらゆるセクションが
どんなささいな事からでも実行していく委員会。
(病院ホームページの
Local Information“地域の皆様へ ”を見てね)
そんな皆が考えた、とても楽しい催しなんだよ~
大カボチャ写真を見た患者さん
目が同じように大マンマル
もう今から話題沸騰(わだいふっとう)、爆発寸前。
後でまた結果報告するから
みんなも期待してていいからネ~
第226話
《もう秋なの? 観光バスが》
2012年9月10日
暑い暑いて言ってたら
いつの間にか秋?
駅ノートに色づいた稲の話があったけど
病院の窓から見える札沼線周りの景色は
(私まで最近学園都市線という記述より札沼線の方
が多くなっちゃった。2文字で済んじゃうしネ)
黄金色に染まりつつあります。
「そうか、もう秋なのか……」
って感慨にふける?ではなく
みんな汗をふいています。
だって、まだ暑いんだから。
雨の日だって多少気温が低いとしても湿度は高いし
窓を閉めては工事の音が気になるし
というわけでふと皆で駅の方を。
バスです。観光バスが停まっていました。
列車とバスのツアーなんだけど
こういった光景は昨年秋口から見られるように。
で、今年はお盆明けから早くも頻繁(ひんぱん)に。
これ、うれしいよね、にぎやかになって。
そのにぎやかさで言うと
子供たちも更ににぎやかに。
参加人数のことではなく、太鼓の数。
子供たちが
「たたきたい!」
って言うものだから
それならと、ためしにバッチを渡したら
それが中々のもので大うけ。
「じゃあ、子供用の太鼓もあったらな……」
ってなってきたらしいの。
小さな子がハッピにハチマキきりりとまいて
これもカッコイイ~!! よネ~
正式お披露目はもう近々
旅の人たち、ご期待あれ。
第225話
《“とっぷ太鼓”だぞ カッコイイー!!》
2012年9月8日
どうでしょう、右の写真
女性陣による“とっぷ太鼓”
やっぱり、カッコイイ~!! よネ~。
これ一昨日、空知中央病院の裏庭で開催された
「ステキな花園での
咲きほこる満開の花に良くにあう人たちによる
“花祭り大演奏会”」の一場面
どう、バッチシでしょう。
去年、コスモスの花が咲いた時
患者さんたちから
「何か花祭りをしてほしい」
とリクエストがあったのだけど
例の紀伊半島を襲った台風で花が倒れてしまい
そのチャンスを逃がしてしまいました。
だから「今年こそは花園の中で!」
って、和太鼓の演奏会を企画。
なぜ和太鼓かというと
第一に花に良く似合うということ
それにベッドで起き上がれない患者さんだって聞けるし
何と言っても元気がでるもの。
お祭り大好きの私(第54、201話)でなくても
あの音とリズムを聞いたら
絶対じっとしていられなくなると思うわ。
えっ? いつか同じようなこと聞いた?
ああ、そうなの、保育所の運動会と同じ(第210話)
あの時「和太鼓」ってみんなで。
ただ、またまた天気占い(第89話)で日程を決めたら
直前の天気予報は雨(大雨・雷注意報まで発令)
それも前後日は快晴予想なのに
よりによって予定日時の2時間前位から激しい雷雨だって。
実際、公演時間がせまるにつれ
西方向から怪しい暗雲が激しく流れはじめ、パラパラ雨が。
ムムム、「天気占い、やっぱりハズレじゃん……」
患者さんもスタッフも空を見上げて悲鳴。だけど
“汝(なんじ)心美しき者たちよ(容姿もだよ~)
神は決して見すてませんぞ”
演奏20分前にはピタリと。
ただ今度は「誰が晴れ女?」「たぶん私じゃ」
(第184話)なんて騒々しかった?けどネ。
でもすばらしい演奏の音で消えちゃった。
第224話
《新十津川神社の秋祭り
だけど暑~い!!》
2012年9月5日
昨日からの新十津川神社大祭
本当は“秋祭り”なんだけど
この暑さだから“夏祭り”みたい。
だってお盆あけても毎日30度前後だよ
これ9月に入ってからも続いてるんだもんネ。
神社のお神輿や神楽踊りが巡回してきて
毎年病院前でも披露(ひろう)してくれるんだけど
(第65話)
今年はちょうどその時
烈火の真夏のごとく入道雲までわいてきて
遠くで雷がとどろいてたもの。
観ている患者さんやスタッフたちだけでなくも
あのかわいい仮面の人も
こっそり汗ふいてたって。
神様にお仕えする身でも
暑いのは暑いんだからしかたがないわよね。
でもみんな
「良いお祭りだった」
って。ちょうどコスモスも満開
正面玄関の花も色とりどり一杯の中で
一人一人順番に玉串(たまぐし)をささげて
何か気持ちも晴れやか新鮮に。
病室に戻ってきた患者さんたちも
「10歳は若返った気分」
って。ただ横から00さんが
「そうよね、私の場合は見た目も」
なんて言ったものだからアサ大変
「それ、光の加減じゃない?」
周りから一斉に異議続出。
私? それは私的には
「そう見えないこともないかな?」
って、心の中では思いましたよ
だけど、いえ先輩
これ、さすが言葉には出せませんでした。
勇気がなくて、はい、スミマセン……
第223話
《すご~い 史上最高の乗客数だよ!!~》
2012年9月3日
「またオーバー表現タイトルが始まって」
なんてネ
……やっぱり言われるかな?
う~ん、でも史上最高ではないにしても
この日記が始まって以来の
最高にはまちがいないんだからね。
それに去年第70話の時は駅訪問者の数だったけど
今回は本当に乗車した人の数
それもこれから多くなるツアー(第64話)
の人たちでもないんだから。
ただ団体さんには違いないけど……
このカラクリ、右の写真を見ればバレバレだよね。
そう、新十津川小学校2年生の皆さんで
鶴沼公園まで自然観察に行くところです。
この日、たまたま新十津川幼稚園が休み
保育所の人数がままそろってたことで
歓迎踊りの準備をしてたんだけど
思わぬお兄ちゃんお姉ちゃんたちの大出現
中に保育所出身のお姉ちゃんもいたりで
子供たちはいつも以上に大はりきり
お迎にお見送りと、歓迎踊りを2回も披露しちゃった。
今日からポニーはいなくなり
駅ノートにも寂しがる記載があったりして
ホント火が消えたような雰囲気に
って心配もしたんだけど
新十津川町以外、近隣の町の人たちにも再認知され
駅への訪問者、また乗り降りする人が増えたような
だから駅も寂しくはありません。
それにポニーも来年には
生まれた子供と一緒に帰ってくるからね。
子供たちだけでなく
患者さん、スタッフ、町の人たちもみんな
「どんな名前がいいかな?」
なんて指折り数えています。
ホント楽しみ。