第443話
《空知中央病院 園児たちは今……⑦》
2014年3月28日
相変わらずのこの季節にしては暖かい気候
このまま雪がとけて?なんて考えてるんだけど
そうなると
「じゃあ子供たちの例の踊りは?」
そう、つまり新十津川駅でのパーフォーマンス
太鼓を叩いての歓送迎踊りの行方です。
昨日も保育所の先生の方から
その時期について相談があったらしいのだけど
「やっぱり連休前には」
と結論になったみたい。
とすると4月の26日(土曜)あたりが本命日かな?
保育所の入園希望者が増えたそうだから
「参加する子供達も多くなるかもね」
なんて近隣の人達まで期待大なのだけど
1歳位の子供達がけっこういるから
実際に出られるのは10~15名くらいになるそうです。
それにしてもホント
もう新十津川駅というより新十津川町
いえいえ、今年はもう北海道の風物詩かもよ
だってテレビ局や新聞社から
「いつからですか?」って
今から病院に問い合わせが入ってるっていうんだから。
これ何度も書いたように
特別に誰かが事前に企画したわけではなく
子供達と旅の人とのふれあいから
自然発生的に始まり発展していったもの。
だからよけい良いのかも。
いま子供たちはその練習をしているそうだけど
これも病院内で患者さんに観てもらうためのもの
そのついでと言ってはとても失礼なのだけど
201番目の入院患者・新十津川駅でも
同じように観て楽しんでもらいたいのだそうです。
いえ、実際はスタッフの方が楽しんでるかも。
第442話
2014年3月24日
《白鳥が戻ってきたよ~!》
前回、まだ春は? 的に書いたけど
日曜日ふと窓の外を見たら白鳥の編隊が大空を。
やっとというか待ちに待った白鳥です。
この冬は雪が多く
田んぼは一面銀世界のままだし
沼も凍ったまま
だけど先週後半あたりから
気温も緩んできたと感じていたから
先週末もみんなで
「いくら何でもそろそろだよね」
って言ってたばかり。
過去にも何度か書いたけど
白鳥は秋にもやってきます。
しかしそれはシベリアからで
厳しい冬の到来を知らせる嫌な便り。
それに比べこの季節の白鳥は
南から明るい春が近づいてきている事を知らせる
ワクワク心躍る便り
同じ白鳥なのに気分は全く真逆なんです。
まだ降雪があるかも知れないけど
これからはどんどん雪がとけていくはず。
現に昨日なんか最高温度10度だったから
幹線道路だけでなく
病院前住宅地内の道路も雪が解け
灰色に乾いてきている状態。
こうなると加速度的にとけていくから
4月に入るとたぶんクロッカスの花が。
患者さんたちは勿論スタッフも声も
何か心弾んで聞こえてきます。
00先輩が
「さあ 私の季節だよ~!」
なんて言ってたけど
その意味……誰かわかりますか??
第441話
《春めいてはきたけど……》
2014年3月20日
今日は気温4度位かな?
朝もそれほど寒くはなかったし
このまま春になってくれるのかな?
なんて先日思ったりしたのだけど
その直後
短時間に20センチほどのドカ雪
「なんだ、まだまだか」
窓の外を見ながらちょっと気分も落ち込んで……
でも実際外へ出てみると
「やっぱり春かな」
と思う事がチラホラ。
その雪だって湿っけたっぷりの重い雪だったし
雪の間にはチューリップの芽。
そうなです、もうすぐ春なんです
九州でも四国でもサクラの開花宣言
関東では春一番
春が確実に日本列島をかけあがってきてるみたい。
日差しだって強いよね
それに朝5時半ころにはもう明るく
日が暮れるのは逆に遅く
1日を長く感じてきています。
これ、6月ころになるともっと長くなるんだからネ
だって3時半頃にはもう明るく
ただそんな時間に目が覚めると最悪
明るい光に体も目をさまし
出勤時間まで一体何していたらいいんだろう
って、ホント困惑する事も。
遅くまで飲んでた人なんてもっとイヤかな?
帰宅時にはもう明るく
何か変な気分になるんだとか。
でもその時期
暑くもなく寒くもなく、周りは新緑
それにカッコーやウグイスの声も聞こえてきて
そう、午前3時半の散歩っていうのも最高!!
旅の人、これも北海道ぽい体験だよ~!!
第440話
《夜はイルミネーション②》
2014年3月17日
335話でイルミネーションの話を書いたら
「じゃあ室蘭市のことを」
って00さんに言われ
「そうか、そうだよね」
って私も。
これ、北海道というか
札幌を中心とした道央の人なら
ほとんどの人が知ってるのだけど
「室蘭市、白鳥大橋からの夜景」
それは東京のレインボーブリッジには
その華やかさでかなわないとしても
海に浮かぶそのイルミネーションは
何か風情があって心落ち着く景色。
といっても私は昼の顔は観たことがあっても
そのステキな夜の顔は写真で知っているだけ
昨年友達と行った時
「今度は夜来ようよ」
なんて約束したきりそれっきりなんです。
まずご紹介は内浦湾にかかる白鳥大橋
全長1380mで1998年に完成
白鳥という名前の通り
白鳥が優雅に羽を広げている感じ
その姿そのものも素敵だけど
そこから見える室蘭市の港や市街
そして特に製鉄所の淡い光は
その歴史を語るというか
何とも言えない風情をかもちだしています。
夏になると毎週末
結構これ目当ての人達が道内から集まってくるとか
「でも、これ恋人同士じゃないと……」
なんて、誰かのそんな声に
いつもの騒がしさも消え
今日は灯りのともらない暗い結末でした。
第439話
《春 春の歌謡演芸会だよ~!!》
2014年3月12日
先週末は大雪
最初は北見・オホーツク方面から
旭川、滝川に下ってきて
最後は札幌方面まで
高速道路が色々な箇所で通行止めに。
その週始めから中にかけて結構暖かく
路面の雪も融けてアスファルトが顔を出し
「このまま春かな?」
なんて思ったけど
甘くはありませんでした。
しかし空知中央病院
院内には冬がありません。
いくら外が寒くても
いつまでも吹雪が続いていたとしても
明るく暖かくて、ちょっと騒がしい?
先日も「春の歌謡演芸会」で
患者さんもご家族も
そしてスタッフもみんな2階のホールに。
そこは病院とは思えない異空間
カラフルなミラーボールがクルクル回り
手拍子そろえ歌えや踊れや熱気ムンムン。
これ以前も書いたけど
こういったイベントの主催は「明日も楽しみに委員会」
「明日が楽しみに眠りにつけるよう」
「入院したからこそこんな楽しい事があった」
と思えるよう
みんながアイデアを出しあい実行しているんです。
この演芸会、毎回人気で
今回私は出られなかったけど
ご家族の出席も多くなっていると。
「次は患者さんたちと
各セクション対抗のカラオケ大会を!」
なんて声もあがっていました。
第438話
《まだ流氷が観られるよ……》
2014年3月10日
北海道オホーツクといえば流氷
1月中ごろから3月末にかけて現れ
厳冬期、1月末から2月上旬には接岸も。
この流氷、ロシア・シベリアのアムール川河口から
はるばる北海道まで流れて着いてきたんだとか。
一緒にキタキツネやオジロワシまでやってくるんだってよ。
それにプランクトンが豊富だから
タラ漁など漁業にはとてもありがたい存在だと。
その景色だって雄大
友達に聞くと
雪原を観慣れててもさすが感動したって。
私も一度だけ家族で行った事あるのだけど
残念ながらその時流氷は
500メートルほど沖合に離れていました。
「じゃあ流氷観光船に」
となったのだけど
その港を捜してやっと行き着いたと思ったら
船はちょうど出航していくところ
次の時間までは待てず結局断念
ホント、思いつきというか
行き当たりばったりというか
このあたりはいつもの計画性のなさ
でもこれ
私だけじゃなくて家族みんなだからね。
そんな話をしていたら
00さんが先週末流氷観光に行ってきたんだとか
その写真を見せてもらいました~!!
聞くと流氷観光船が出る港は2つあって
網走市と紋別市で
網走市は「おーろら号 おーろら2号」
紋別市は「ガリンコ号Ⅱ」
どちらも大人気だそうです。
だから「間に合えばこの冬の間にも」
なんて私も思ってるのだけど
旅の皆さんもぜひにね~!!
第437話
《悲しくて、駅ノート お願いが……》
2014年3月5日
最近テレビなどで
「アンネの日記」など
アンネ・フランク関連の図書が
次々に引き裂かれていたという
とても悲しいニュースが流れていましたが
新十津川駅でいうと、以前
2年間つづられてきた「駅ノート」が
そっくり誰かに持ち去られた
これも悲しい事件(これ絶対事件です)がありました。
そしてまた最近
今度は「駅ノート」に描かれていたイラストが
引きちがれ、誰かに持ち去られるといった
やりきれない事件が続いています。
それはどれもとてもステキな画だから
欲しくて持って行きたかったのは分かります。
しかし考えてください
新十津川駅の駅ノートはネットに掲載すべく
全国のみんなに観てもらうべく
心をこめて描いてくれた作品であり
みんなの大切な共有財産です。
それにもう一つ
破かれたノートには他に
他の旅人の思い出が
新十津川駅を訪れた時の想いなどがつづられていました。
それもそっくり持ち去ってしまったのです。
今の所
それらはネット掲載した後だからまだ良かったけど
それより前だと全てが台無しでした。
心なき人
これからはこういった行為はやめてください。
今、失ったイラストのコピーをファイルにし
新十津川駅に置いてありますが
今後は複数枚ずつ用意しておきますので
どうしても欲しい場合
今後はそのコピーを持って行ってください。
これは新十津川駅を愛する空知中央病院
職員一同の心からの切なる願いです。
第436話
《走る走る トラックは……》
2014年3月3日
今日はひな祭り
前々号でも書いた通り
空知中央病院は先月からもうその雰囲気だったけど
さすが当日は気分も高揚
私たちも子供たちも
患者さんたちの頬もみんなピンク色
病棟ごとに色々楽しい催しが企画されています。
で、一転外は?と観ると
何かひざしもやわらかく
春の近づきを感じます。
そんな中をトラックが、というよりあれはダンプカー
そしてショベルカーが
あっちへ走りこっちへと走りまわり
排雪作業の真っ最中。
これ、厳冬期は幹線道路は別として
住宅地などの道路は降り続く雪に
車が通行できるようにする為だけの除雪が
昼夜の作業でも精いっぱいだったのが
2月末から3月にもなると
車が楽にすれ違えるよう道路面全部
そして歩道に背より高く積み上がった残雪
その排雪作業も可能になってくるからです。
降り積もった雪の処理
これは職場だけでなく各家庭でも難行で
道路除雪ではね上げられてきたのまであるし
かといって道路へ捨てては違反だし
結局どこか他の所へ捨てるしかありません。
だから街中の人は
ほとんど除雪作業の業者に委託しているのです。
あちこちの空き地が
そして河川敷が山のような雪になっています。
ほんと、これ大変なんだけど
この景色、冬の風物詩と云われれば確かに
旅の人には良い被写体なんだそうです。